県・市長選で民進党が5席のみ、結党以来の最低に

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2022年統一地方選挙の選挙結果が26日深夜に明らかになった。台湾全域にある22の県と市のうち、7つの県と市で政権交代が行われた。与党・民進党は、候補者が死亡したため選挙が12月18日に延期された台湾中南部の嘉義市を除く、21の県と市で5席しか取れず、結党以来の最低を記録した。写真は台北市長選に立候補した、民進党の公認候補である陳時中氏が敗北宣言を行った際の支持者の表情。失望を隠さない。(写真:CNA)

2022年統一地方選挙の選挙結果が26日深夜に明らかになりました。台湾全域にある22の県と市のうち、7つの県と市で政権交代が行われました。与党・民進党は、候補者が死亡したため選挙が12月18日に延期された台湾中南部の嘉義市を除く、21の県と市で5席だけをとり、結党以来の最低を記録しました。

それに対して最大野党・国民党は13の県と市で勝利、直轄市6都市のうち、さらに4つの都市で勝利を収め、台北市と桃園市の政権を奪還しました。北部・新竹市では、台湾民衆党の高虹安・候補が、北西部・苗栗県では国民党よりの無所属の鍾東錦氏が当選しました。

今回の統一地方選挙で、民進党は現在政権を握っている7つの県と市で、中南部・嘉義県、南部・台南市、高雄市、屏東県だけを確保でき、北部・基隆市、桃園市、新竹市を失いました。離島の澎湖県をとったものの、地方選挙で5席しか取れず、嘉義県以北の県と市ではすべて優勢を失った結果となりました。

国民党は13の県と市をとり、行政院直轄市6都市のうち、4都市をとり、全体で見た場合、前回2018年より2席少なくなりましたが、苗栗県の当選者である鍾東錦氏は国民党よりで、新竹市の当選者は台湾民衆党なので、国民党の朱立倫・主席が掲げた目標「民進党を“下架(中国語。棚から降ろすという意味だが、ここはその場から去らせる。その場から追いやるという意味。)”する」を達成しました。

中央選挙委員会の公式サイトの資料によりますと、直轄市長選の投票率は59.86%、県・市長選の投票率は64.2%でした。国民党は21の県と市で合わせて570万1,977票をとり、得票率が50.03%、民進党は474万3,468票をとり、得票率が41.62%でした。初めて県・市長選挙に候補者を出した野党・台湾民衆党は、16万9,459票の得票数で新竹市で当選を果たしました。得票率は1.49%でした。

直轄市、県議会議員と市議会議員、郷鎮市長、村長、里長の枠でも国民党の勢力は民進党を上回っている結果となっています。全国で議員が910人選出され、そのうち、国民党が367議席、民進党が277議席、台湾民衆党が14議席、時代力量が6議席、台湾基進が2議席、無所属が227議席、その他の政党が17議席です。

ソース:RTI
編集:王淑卿
ソース:RTI